耐熱ガラスを導入した理由
高価なヒートベッドに直接フィラメントを流していいのか?
3Dプリンターを使い始めて一番最初に思ったことは、
造形テーブル(ヒートベッド)にダイレクトにフィラメントを流してしまっていいのかということ。
だってどうしたって汚れるし、何度も剥がしたりしているうちに傷つきそうだし、代えたら結構お金かかるし・・・。
そんな考えもあり私は今のところ一度もヒートベッドに直接は試していません。
ネットの画像でよく見かけたのがマスキングテープ
最初に私が用いた方法は、3Dプリンターに付属していたマスキングテープを使うこと。
まあ付属品なのだから使うことが前提であっている気もする。
ネットを見てもマスキングテープでヒートベッドを覆っている画像をよく見かける。
というわけで、私もとりあえず1ロール使い切るくらいまではこれを使ってみていました。
しかし次の1ロールを買ったあたりで、ふと思う。
・・・マスキングテープが勿体ない;;
マスキングテープは確かに安価だけれど
それほど高価のものでもありませんが、やはり造形するたびに使い捨てるという行為が無駄に感じた。
出力後の大きさよりも念のため一回り大きく張り付けたり、何より熱で剥がれてくるので、ヒートベッドに巻き付けるように張っていたため、一回に結構な量がいる。
これはいくら何でもコスパが悪い。
そもそも一度ヒートベッド冷えてからではないと熱くてマスキングテープを取り替えられないので、続けて造形する際に時間の無駄になる。
ということで、ヒートベッドの上に乗せて、もう少し替えが利きやすい物が欲しくなりました。
耐熱ガラスを導入してみた
3Dプリンター用の耐熱ガラスはAmazonに売っていた
ヒートベッドに耐熱ガラスを導入している人は多かったので、比較的簡単に情報をゲットできた。
さらにAmazonで検索してみたら3Dプリンター用の耐熱ガラスがあるじゃないか!
と、いうわけで早速一枚購入。
しかし、それほど簡単にはいかなかった・・・。
耐熱ガラスしても問題は山積み
耐熱ガラスへの定着問題
3Dプリンターで一番難儀するのはやはり造形テーブルへの定着かな、と思います。造形テーブルへダイレクトは試していませんが、マスキングテープもかなりな確率で造形中に剥がれ造形物がゴミに・・・。
Amazonの耐熱ガラスのレビューにはすごく定着率がよかった!という感想もある。
ならばと思いましたが、結果は全く定着しない。
定着することなんてあるのか?と思うくらい定着しません。
マスキングテープよりもはるかに定着しない。
これは何か対処が必要。そう考えて、またいろいろと情報収集をしてみると、思いがけないアイテム登場。
造形物の定着には花王のケープ!?
どうやら造形物をテーブルに接着するノリとしてケープが優秀だという記事を見た。
半信半疑で、丁度日常使いしているケープがあったのでそれを使ってみる。
「ケープ ナチュラル&キープ 無香料」ってやつです。
これを軽く吹き付けて、いざ!
結果は・・・定着しない;;
しかしこれに関しては何度か吹き付ける試すを繰り返しているうちに定着するようになった。
多分ガラス購入直後のせいか、あまりにツルツルだったせいだろう。(と、思うことにしている)
何度か吹き付けてトライうちに層ができたのか、表面がでこぼこになったのか、なんか定着するようになった。
とはいえ定着の成功率は80%くらい。けれどこれは造形物のほうにも問題があるとわかっているので、もう少し実験を繰り返せば90%くらいにはなると思う。
第二の問題、耐熱ガラスがずれる!
これは置いた瞬間わかったことですが、比較的本体が前後に繰り返し揺れる3Dプリンターに耐熱ガラスを乗せると当然のごとく、耐熱ガラス自体がずれます。
何かで固定しようにもこれにマスキングテープを使ってしまっては本末転倒。
そもそもマスキングテープは熱で剥がれてしまうので、重量のある耐熱ガラスを押さえておくほどの力はない。
悩んだ結果思いついた。そうだ!クリップを作ろう!!
せっかく3Dプリンターがあるのだから、耐熱ガラスを固定するためのクリップを作ればいいと気づきました!
早速ヒートベッドのサイズを測ってクリップを作成。
(クリップについては後日別記事に^^;)
クリップについての記事です。
とはいえこの時のやり方とはだいぶ変わりました^^;
→【3Dプリンター】耐熱ガラスの固定にクリップはやめました!【ダウンロード可】
結果こんな感じになりました。
結論から言うと正直失敗しています。
はさむ力が若干弱く、時折ずれる。まだまだ研究が必要です。
けれどプリンターの速度を落とすなどすればとりあえず使えるのでそのまま続行。
そもそも低速で動かしたほうが完成する造形物もきれいだしv
結論!試行錯誤は必要だけど耐熱ガラスは使える!
なんだかんだって重宝
結果的に定着率も上がったし、ケープを吹きかけて乗せるだけという簡単な方法で造形物が作り始められるので、耐熱ガラス作戦は成功と言えます!耐熱ガラスは二枚持ちがおすすめ
あ、ちなみに私は二枚目を購入しました。一つ目を造形した後、冷えるまで耐熱ガラスからは剥がしづらいので、二枚目のガラスに交換して続けて造形物を印刷しています。
これはかなり効率が上がります^^
追記:ケープの量は慎重に
ケープを吹き付けすぎると強度が上がりすぎる!
ケープは定着率を上げるにはかなり有効ですが、つけすぎには大変注意が必要です。
強度が出すぎてしまい、耐熱ガラスから剥がれなくなる場合があります。
実際私も造形物が剥がれなくなってしまい、無理やり剥がそうとして耐熱ガラスを1枚割ってしまいました。
ケープの量を調整する前にZ軸の調整を
ケープをたくさん使用しないと定着率が保てない場合は、もう一度Z軸の調整を念入りにしてみましょう。
どこで測ってもコピー用紙1枚分。2枚は通さないぎりぎりの調整をしてみてください。
そうすることで定着率が劇的に上がりますし、積層痕も調整前よりきれいに仕上がります。
ぜひお試しを^^